バダラッシ




イタリアのタンナーバダラッシカルロ社の革が入ってきました。

以前も、HAVERSACKの底に使った物とほぼ同じ革。
厳密に言うと厚みの規格が違って、前回使ったものは「チグリ」という革を1ミリに漉いた物。
その「チグリ」は3ミリ程度厚みがあり、それを最初から1ミリに漉いてあるのが今回使う「ユーフラテ」。前回使った時は、厚み以外の規格が同じ「チグリ」「ユーフラテ」を知らず、わざわざチグリを1ミリにすいて使っていたわけです。

バダラッシで有名な革と言えばミネルバボックス。革好きな方には有名な多脂革。
どちらかといと、アメカジバッグよりはもう少し高級よりなバッグや小物に使われる革です。
たとえば、ルボナーのパパスショルダーなどは、ミネルバボックスで有名な鞄です。(こう書くと、シュランケンカーフのパパスショルダーも良いではないですか!と言われそうですが)

このミネルバボックスをグレージング(表面を磨いて光沢を出す工程)して、かつ厚みを1ミリにしているのがこのユーフラテという革です。

以前作ったバッグの底を見ていただいてもわかるとおり、光沢感の出た強いエイジングが特徴です。

もともと、ラルフローレンのイタリア生産の鞄、特にパープルレーベルの鞄に使われている革にあこがれていました。独特の、油を多く含み時間と共に強烈にエイジングしていく革。表面に顔料が塗りたくっていなく、革の持つ本来の表情がそのまま出ている。そして、シボも特徴的。

イタリア生産なんだから、イタリアの革だろうと推測して「イタリア 革」などで検索を繰り返し途中、Ad maiora!さん ボナーさん を経由しつつこの革までたどり着きました。

オリジナルのアバクロ は完全に顔料で表面を固めた革。革の吟面らしきものが見えずもしかすると、床革(両面ともスウェード面で、革の厚み調節を行った後に出てくるもの)の表面を塗り固めた物かもしれません。

これをそのまま作っても面白くないので、WORKERSでは底革には贅沢にバダラッシの革を使うのです。

ストラップの革は只今手配中、まだ入荷していません。。前回は厚さ7ミリ近くある北欧のサドルレザーを3ミリに漉いて使いましたが、革の規格変更に伴い輸入元が扱いをやめたので今回はブッテーロに変更予定。今までブッテーロは、赤、緑といった色ものばかりだったので、普通のチョコがどんなものが来るのか楽しみです。