WORKERSのこれまで

話は前後しますが、ここでTCBに会う前。WORKERS舘野何故服に興味を持ったか、どうやって児島に来たのか、そのあたりのお話です。


WORKERSの歴史編

TCB:では今度はWORKERSの番ですね。

WKS:どこから話しましょう?

TCB:まず、WORKERS舘野さんが服に興味を持ったきっかけってなんなんです?

WKS:高校時代のBOON(雑誌)かな。今でも覚えてる、たまたま高校の体育祭の日の朝コンビニで買って「今ノンエアが熱い!」だっけかな?NIKEのスニーカー見てかっこいいなぁと思ったのが最初か。高校が付属校だったので、小学校・中学校から来たお坊ちゃんが多かったんよ。

TCB:毎月24日発売のBOON。私も新聞配達のバイトの後にそれをコンビニで買うのが一番の楽しみでしたよ。WOREKRSはその学校は中学から?


日本聖公会HPより
いわゆるお坊ちゃん学校なので、こんな教会があったり。
周りはそもそも家がお金持ちってのが多くファッション的にも世慣れてました。
そんな中で服に興味を持ち、持ち前のオタクっぽい調べ方をしていきました。
(実はYMOの方がこのころはもっとはまってましたが)

WKS:私は高校から。だから、周りが持ってるグレゴリーの旧タグのデイパックやら、「父さんにもらった~」なんて言って同級生が履いている今でいうビンテージスニーカー。それらがすごくかっこよく見えて、うらやましかったなぁ。バイトもしてなかったから、絶対買えなかったし。

TCB:で、そこからどうやって服を買うように?

WKS:私服通学の学校だったのでどうしても服は要る。当時円高がすごかったのと、雑誌で個人輸入のやり方!みたいなのがあったんだよね。そこで、FAXも無いのにLLBeanやイーストベイでスニーカー買いだしたのがファッションへの芽生えかな。それから、お決まりのビンテージ、レプリカ、DCとか裏原みたいのもちょろちょろ買ってたかな、バイトするように成ってからは。

TCB:この辺の話してるとお互い、朝まで続きそうなので。で、そこからどうして洋服の道へ?

WKS:大学生の時、いわゆる就職氷河期。私は1978年生まれでTCBより二つ上だけど、バイトして自分の意思でどんどん服買えるようになったのは18から。だから、TCBが建設バイトしたりして買ってた時代とちょうど同じなんだよね。

TCB:マッコイ、ラフウェア、ラグド!そんな時代ですね。


今見ても豪華。
これを眺めながら「あれが欲しい、これが欲しい。バイト何日すれば良いかな?」なんて考えていました。



WKS:そうそう。2000年ごろで就職活動が始まるんだけど、自分としてはせっかく好きになった洋服。毎日、私服でできる仕事がしたい。でもそんな仕事、たとえば出版とかあるけどそれはそれで、元からそれをやりたい!っていう熱い人が居る。だったら、そんなに服が好きなら自分もそれを仕事にすればいいんじゃないか?と思った。当時はだいぶ情報も出てきて「自分が好きな洋服は岡山行けば作れる」とかはわかりつつあったんだけど、まずは洋服を作る基礎を知るために大学出てから文化服装学院に一年科があるんで行きました。


探しに探して唯一出てきた文化時代の写真。
最初にシャツを作った時、それを着てファッションショーもどきをした時の一枚。
自分がモデルなのですごい嫌そうな顔をしています。
どっから見ても既製品には見えないシャツしか出来ないで悶々としていたころ。

TCB:でも普通、メーカーに勤めるとか、衣料商社とかじゃなくていきなり目指すは工場?

WKS:もちろんメーカーも問い合わせたりしてみたよ。でも、良いなと思ったところは採用してなかったり。今思えば、あのままメーカーに入るより、まずは工場が正解だったけどね。工場に入れば、いろいろなメーカー・ブランドの物作りの一端を垣間見ることが出来る。それは一社のメーカー・ブランドでは出来ない事だからね。

TCB:専門学校の後はどうやって児島に?

WKS:前にも出た、TCBとWKSの共通の知人。その人に最初は井原(岡山の真ん中編・児島よりはもう少し山より)の縫製工場を紹介してもらって、夏休みには研修も行かせてもらったんだけどどうしてもその時は人手が足りていて採用には成らず。いよいよ困ったな・・・と思ってる時に「じゃぁ、もう一社。カマダさん紹介するから連絡してみたら」と言われて、専門学校の修学旅行の日だったんだけどキャンセルして採用試験受けに行ったんだよ。専門学校時代はバイトもしないで、出来る限り服作りを勉強したかったからお金も無い。修学旅行の積立金が戻ってくるのもあてにして、高速バスで岡山へ行ったんだ。

TCB:WORKERSにも岡山に来るまで紆余曲折があったんですね。では、次回そのカマダさんでWKSを面接した専務さんに登場してもらいましょう。